子ねこ あれこれ
またこの季節がやってきました。シェルターは文字通り子ねこであふれかえっています。私たちは、子ねこを見つけたという
みなさんからの緊急のメールをたくさん受け取りました。あわてないでください! 毎年、みなさんと同じように子ねこを拾って途方にくれてしまった人が何人
も、新しい飼い主を探すことに成功しています。日本には動物を保護したときに頼りにできるところがほとんどありません。でも、みなさんにも小さなことです
が、できることがあります。ここに、ハッピー・エンドを迎えるために心がけたいヒントの数々をお示しします!
1. とにかく家に迎えてあげましょう
子
ねこを見つけたとき、そのままにして行かないでください。屋外にいる子ねこたちには命を奪おうとする天敵-そのほとんどはカラスですが-がたくさんいま
す。私たちは今まで、子ねこを見つけてすぐに拾わず、あとで現場にもう一度戻った方から、子ねこのほとんどがカラスに食べられて死んでいたり、すでにどこ
かへ行って姿が見えなくなっていたという話をたくさん聞きました。子ねこを助けるチャンスは一度しかありません! すぐに拾って連れて帰ってあげてくださ
い!もし、1匹しか見当たらなかったら、周りを見てください。子ねこをお母さんから引き離さないでください。もし、親子ともに捨てられていて、お母さんね
こが人なつこかったら、まとめて保護して里親を探すことをお考えください。
2. 暖かくして、脱水しないようにしてください
子ね
こを拾ったら、体を調べてけがや病気がないか確認しましょう。できれば、すぐに獣医さんのところへ連れて行って診てもらう方がいいでしょう。健康であれ
ば、目が開いていない子ねこは、首の後ろをさすると反応して頭を上げます。もう少し大きな子ねこはあたりを動き回ろうとします。子ねこはよく脱水症状を起
こします。動きが鈍く、食欲がないときは脱水かもしれません。とりあえず砂糖水を飲ませてみましょう。コップにお湯を入れ、スプーン1杯の砂糖を入れて溶
かします。そして、口元にたらしてください。子ねこがむせるといけないので、頭を後ろにそらさないでください。低体温も子ねこ、特に生まれたての子ねこに
は致命的です。子ねこの体温は周りの温度によってすぐに下がってしまいます。子ねこの体を熱すぎない程度に温めてください。小さなペットボトルで湯たんぽ
を作り、タオルで包んで子ねこの近くに置いてあげましょう。寒いときにはその近くで暖を取ります。人間にとっては暖かいと感じる外気も、子ねこにとっては
寒いものです。特に夜は気をつけてあげましょう。また、どんな小さな傷口も見逃さないようにしましょう。見た目には小さくても、皮膚の下で化膿しているか
もしれません。傷口があったり、鼻水や目やにがひどい場合は、獣医さんの治療が必要です。
3. 食べ物を与えて安心させてあげましょう
子
ねこをきれいにしたりノミを駆除する前に、食べ物と安全な寝床を与えてあげましょう。箱か籠の中にペットボトルの湯たんぽと一緒にふわふわのタオルケット
を入れ、気持ちのいいベッドを作りましょう。子ねこは安心し、気持ちよく眠ることができます。目が開いている子ねこは子ねこ用のやわらかいえさを食べられ
るかもしれません。市販の「子猫用」と書いたキャットフードがお勧めです。食べやすく、子ねこの成長に必要な栄養が十分含まれています。電子レンジで
ちょっと暖めると、においが強くなり、子ねこをひきつけます。小さなお皿に入れ、子ねこの口を直接触れさせてください。必要であれば子ねこをえさに誘導し
てあげましょう。フードのかけらを指先に乗せ、子ねこの口元に持っていきます。それでもえさを食べられない場合や、目が開いていない小さな子ねこは、哺乳
瓶でミルクを与えなければなりません。牛乳は子ねこに必要な栄養が含まれていませんし、おなかを壊す原因になることがありますので与えないでください。子
ねこ用のミルクが必要です。ホームセンターのペットのコーナーにミルクと哺乳瓶を一緒に売っています。「エスビラック」という商品名の粉ミルクが子猫には
好まれるようです。説明書に従って調製してください。最初は熱めのお湯を使ってください。冷めたミルクは子ねこの体温を下げる恐れがあります。ミルクがだ
まにならないように、最初は少なめのお湯で溶かし、よく溶けてから徐々にお湯を追加し、かきまぜましょう。哺乳瓶でミルクを与えるときには忍耐と回数が鍵
です。何度も挑戦してください。子ねこによっては哺乳瓶からうまくミルクを吸うまでに時間がかかることがあります。新しい乳首はゴムの臭いがするので、何
回かお湯で洗ってから使ってみてください。ミルクが熱すぎたり冷めすぎたりしていないか、ミルクがスムーズに出てくるか、乳首が詰まっていないか確認しま
しょう。また、乳首の穴が大きすぎると一度に多くのミルクが子ねこの喉に流れ、窒息する恐れがあるので注意しましょう。子ねこは最初抵抗しますが、何度も
やさしく乳首を子ねこの口に入れてください。子ねこをタオルで包んで手に持ち、口の端を指でさするとうまく乳首に吸い付いて飲む動作ができるようになりま
す。もし子ねこがいやがってうまくミルクを吸わなくても、無理やり口に押し込むことはやめてください。子ねこはよけいに哺乳瓶を嫌がるようになります。一
度休み、20分ぐらい経ってからもう一度試してみてください。子ねこの口元にミルクをたらしたり、注射器で口の端から入れてみるのもよい方法です。とりあ
えず子ねこに栄養補給をしなければなりません。でも、ずっとそのやり方で十分な栄養補給はできません。哺乳瓶に慣れさせるよう何度も挑戦し続けてくださ
い。違う種類の哺乳瓶に替えるとうまくいくことがあります。パッケージに書いてある分量を一日6回以上与えてください。健康な子ねこは毎日確実に体重が増
えます。鳴き続けることはなく、活発に動き、おなかが丸々としてきます。子ねこの健康状態は急変しますので、常に観察し、少しでも様子がおかしかったらす
ぐに獣医さんに診てもらう必要があります。
それでも、どんなに手を尽くしても子ねこは生きることをやめてしまうことがあります。とにかくベストを尽くしてみてください。少なくとも、子ねこが外で悲惨な死に方をせず、心地よい最後を迎えることができただけでも、あなたのしたことは素晴らしいことなのです。
4. 排便を助けてあげましょう
小
さな子ねこは自力で排便ができません。刺激を与えて排泄させてあげないと、便や尿がたまって死んでしまいます。子ねこを仰向けに手のひらの上に乗せ、お尻
のあたりをティッシュでやさしく刺激してください。ティッシュをお湯で温めておくのもいいでしょう。でも、市販のウェット・ティッシュは、薬品が使われて
いるので子ねこにはよくありません。下痢が続くときは要注意です。子ねこはすぐに脱水症状を起こします。下痢の主な原因は、環境中の細菌、えさ、便秘、寄
生虫などです。子ねこの便を少し採って獣医さんに見せましょう。寄生虫や細菌やえさの問題を診断し、必要な処置をしてくれます。人間の薬はねこにとって有
害なものもあります。素人判断をせず、必ず獣医さんの指示を仰ぎましょう!
5. 子ねこたちをきれいにしましょう
捨てられた子ね
こたちはお母さんからの免疫抗体が含まれた母乳を十分飲んでいないため、感染症にかかりやすくなっています。ですから、子ねこの体や住まいをいつも清潔に
しておかなければなりません。ベッドやケージの敷物は頻繁に交換しましょう。子ねこに触る前は手をきれいに洗い、えさを食べさせたあとはお湯で湿らせた布
で口の回りを拭いてあげましょう。すぐにきれいにしないと、顔や首についたミルクやフードは固まり、取り除くのが難しくなります。足やしっぽに糞が残って
いたら、それもきれいにしてあげましょう。子ねこをお風呂に入れる場合は、健康状態が落ち着いてからにし、その後は子ねこの体を冷やさないようにしましょ
う。安全なシャンプーを使い、子ねこの顔に水やシャンプーがかからないようにしましょう。ノバルセンのように、クロルヘキシジンを含んだシャンプーは除菌
作用があります。乾かすときにはタオルで拭きながら、ドライヤーやヒーターで子ねこの体が完全に乾くまで温めましょう。ノミ取りの薬は獣医さんに相談して
使いましょう。中には強すぎて子ねこにはよくないものがあります。ノミ取り用のくしは子ねこにも安全に使えます。当面はこれでノミを取り除くことができま
す。
6. 子ねこを安全な場所で社会化しましょう
子ねこが遊んだり暮らしたりするのに安全な場所を提供しましょう。浅めのトイレを使い、トイレのペレットは子ねこが飲み込んでしまわないよう大き目のものにしましょう。
ケー
ジがあると子ねこの世話をするのに便利です。子ねこたちが安心できるのと同時に、部屋がダメージを受けるのを防ぎます。こちらのサイトに、子ねこのケージ
での暮らしをより快適にするアイデアを掲載していますのでご覧ください。http:
//www.japancatnet.com/rescue/kittencare.html
もし、ご家庭に小さなお子さんがいる場合は、子ねこ
がどんなに弱い生き物なのか説明し、子どもさんが子ねこに接するときは必ず監視してください。これは、子どもたちが生き物とふれあうよいチャンスです。子
どもたちに子ねこの正しい抱き方を教えてあげてください。特に、おなかや首の周りをつかんだりしないように。里親希望の方は、人なつこい子ねこを望みま
す。また、子ねこの中には人見知りをする子もいます。やさしく遊んであげてください。そして、子ねこたちが人に慣れるよう励ましてあげてください。
7. 里親を探しましょう
も
し、あなたが子ねこのよい家族になれると思われましたら、ぜひそうしてあげてください。ねこと一緒に暮らすのは、案外簡単なものです。でも、あなたが子ね
この飼い主になれない場合は、すぐに里親探しを始めましょう。子ねこたちがまだ幼いうちのほうが、里親を探しやすいものです。まずかわいい名前を考えて、
興味を引くようなプロフィールを書きましょう。パソコンのソフトなどを利用して魅力的なポスターを作り、学校、お店、獣医さんのところなどに張らせてもら
いましょう。あなたが英語しか話せない場合は、 Kijiji, Craig's List, Gaijin
Pot,などの有名な広告サイトに掲載しましょう。日本語が話せるのであれば、「里親募集」ネットに投稿しましょう。どちらの場合も、里親希望の方をよく
吟味しましょう。記事に返事をくれるほとんどの方は純粋に子ねこの里親になりたくて連絡をくれるのですが、中にはただでねこを手に入れようと考えているよ
くない人もいます。住所が申し込み用紙の記載と合っているかどうか、必ず家を訪問して確認しましょう。そして、里親希望者がどのように子ねこの世話をする
か見極めましょう。子ねこが必ず避妊・去勢手術されることを約束してもらいましょう。避妊・去勢手術の保証のない子ねこの譲渡は望まれない不幸な命をまた
産み出す無限ループとなってしまいます。
8. 同じ場所で再び子ねこが生まれるのを防ぎましょう。
さあ、ここまでしたら、あなた
の大成功をお祝いしましょう!
絶望的な状況にあるものを助けてあげるのは、ともかく素晴らしいことに違いありません。でも、ここでもう一度子ねこがいた場所を見回してください。子ねこ
は野良猫が集まっている場所でよく見つけられます。こういう場所でTNRを始めれば、大きな効果が望めます。野良ねこを捕獲し、避妊・去勢手術することで
彼らはより健康に、安全に生きることができます。そして、もちろん望まれない不幸な子ねこが再び生まれることを防ぎます。その子ねこはあなたが助けた子ね
このように幸運とは限りません。
もっとアドバイスやお手伝いをお望みの場合は、私たちJapan Cat Networkにお気軽にご連絡ください。 help@japancatnet.com